【AI格付けS〜C】EmEditor・klogg・ripgrep などとの比較記事10本をAIに読ませたら、「サイズ別早見表」が返ってきた

技術解説

前回まではAIに「50GBのログ調査ツール」を尋ねる側でした。今回は逆です。私がこれまで書いてきた他ツールとの比較記事10本——EmEditor・klogg・ripgrep/grep・UltraEdit・010 Editor・Log Voyager との実測——を Gemini と ChatGPT に丸ごと渡して、「テストサイズ別に整理して」と頼みました。

先に前提を正直に。元データはすべて私自身の実測記事です。 つまりこれは中立な第三者審査ではなく、「自社実測をAIに再整理させたもの」です。それでも面白かったのは、2つのAIが独立に、ほぼ同じ地図を描いたことでした。

総合評価表(S〜D格付け)

一方のAIは格付け表を、もう一方は工程別(Open/検索・置換/保存)の評価表を返しました。格付け表を軸に統合し、格付けの一部は実測記事の内容に合わせて開発者が補正しています(UwView系は50GBまで全サイズで動作するため無料アプリ版・Wasm版にも評価を入れ、逆に「試したが完走できなかった」ものは未測定と区別して「測定不可」としました):

ツール 約3GB 約10GB 約48〜51GB 評価の中心となる用途
UwView Pro+Edit Upgrade A S S 巨大ファイルの検索・置換・非破壊編集、数日にわたる反復作業
EmEditor S B C メモリに収まるファイルの高速置換、高機能テキスト編集
UwView Pro A S S 巨大単一ファイルの閲覧・検索・再オープン・圧縮保管
klogg A A B ログ監視と解析機能。メモリに収まる範囲では十分実用的。258GBも開けて検索できる(2026年9月14日 再計測)
UltraEdit A B B 3GB級の通常編集。閲覧と検索は50GBまで実用的(2026年9月14日 再計測)。置換・保存は未計測
010 Editor B 実用不可 10GB級の編集・バイナリ解析(48GBは置換1回12分45.3秒まで完走するも保存が15分超で完了せず・2026-09-08再計測)。閲覧と検索なら258GBにも到達(2026年9月14日 再計測)
UwView 無料アプリ版 B B B 初回から全域閲覧できる無料ビューア(索引は毎回再構築)
Wasm版 UwView C C C ブラウザでの巨大ファイル閲覧・検索(47.73GBの検索完走)
Log Voyager(Web) 測定不可 測定不可 測定不可 今回の環境では読み込みが途切れ、検索も完走せず
grep B 巨大単一ファイルへの1回限りの単純検索
ripgrep(rg) B 1回限りの検索。本来の得意分野は多数ファイルの横断検索

凡例: S=このサイズ・用途で特に優位/A=実用的/B=完走するが待ち時間か用途の制約あり/C=大きな待ち時間があり日常利用には条件付き/測定不可=試したが今回の条件では測定を完走できず/–=未測定

2026年9月14日 再計測 — UltraEdit は 50GBまで開けます(10GB 13.15秒/50GB 1分11秒。検索は20.1秒/1分23秒)。klogg と 010 Editor は 258GBにも到達しました(開くのに4分18.3秒/4分44.9秒)。全記録

サイズ別の要点 — 勝者はサイズで入れ替わる

約3GB(メモリに収まる): EmEditorの圧勝です。置換2回0.9秒はUVP+Editの7.0倍速く、総時間11.0秒対14.1秒。AIの表現は「最優秀(単発編集)。RAM内に完全に収まるため、置換エンジン単体の速さが圧倒的」。

約10GB(メモリ境界): 各アプリとも処理自体は完走します。差が出るのは「保存して閉じる」。EmEditorはClose 187.3秒が総時間の81%を占めるとAIは計算し、010 EditorもMacで保存に約2分41.5秒。差分を保持するUVP+Edit(51.91秒)に序列が入れ替わります。

約48〜51GB(メモリ超過): 16GBメモリのPCではUVP+Edit(2分53秒)の独走になります。EmEditorは完走するものの合計47分13秒。ただしAIも私も同じ注意を付けます——これは16GB環境での話で、潤沢なメモリ(64GB〜)なら景色は変わり得ます

AIは、うちが負ける場面もきちんと拾った

自社記事が元データでも、AIの整理は一方的ではありませんでした。

  • 1回限りのCLI検索なら grep 64.64秒が最速(ripgrep 71.49秒より速い——単一巨大ファイルでは並列化が効かないため)
  • ログ監視・Followしながらの検索更新・QuickFind・折り返し表示などは klogg がUwView系より優位
  • 3GB級の単発置換・マクロ・CSV編集など汎用エディタ機能は EmEditor
  • UltraEdit・010 Editorも汎用機能は豊富で、低評価は「巨大単一ファイルの特定処理」に限った話

2つのAIが一致した結論はシンプルでした。ボトルネックは「開く」や「検索」より「保存して閉じる」に出る。そしてファイルがメモリを超えた瞬間、序列が入れ替わる。だから道具はサイズと用途で選べ——UwView Pro が万能という話ではなく、EmEditorにもgrepにもkloggにも最適な場面がある、という地図です。

正直に書いておくこと

  • 元データは全10本とも自社実測記事で、AIはそれを再整理しただけです。独立ベンチマークではありません
  • Windows 16GB環境・Mac 32GB環境・3種のストレージの結果が混在しており、異なる環境間の秒数は直接比較できません
  • 格付けの定義はAIの提示を元にし、一部の格付け(UwView無料アプリ版・Wasm版・grep/rgなど)は実測記事の内容に合わせて開発者が補正しました
  • 同条件で追試された方がいれば、結果に応じて本記事を修正します

使っている道具

UwView Pro は発売中です(Windows・macOS・Linux、1ライセンスで全OS。買い切り/月額。14日間の無料試用あり——編集機能も使えます)。一度きりの調査なら無料版 UwView でも十分です。

元になった比較記事10本

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