klogg と正直に比べてみた【Ver1.1.1・完全版】— 無料版UwViewと上位版Proを全項目で

比較

【追記 2026-10-16】いまの速さ — 7月は klogg より遅かった無料版が、いまは同等以上です

この記事は 2026年7月(UwView v1.0〜v1.1 の頃)の機能の比較です。速さはその後の版で大きく変わりました。いまの版は **v1.9.0「Full Spectrum」**です。

klogg と比べて 2026年7月(v1.0 系・48GB) 最新の比較(50GB)
無料版 UwView:開く 128〜186秒 対 klogg 約110秒(klogg が速い) 50.44秒 対 klogg 52.55秒(同等)
無料版 UwView:検索 156.2秒 対 klogg 120〜135秒(klogg が速い) 53.50秒 対 klogg 55.59秒(同等)
探して画面で読むまで(uvf … -open) (この機能はまだ無かった) 50.76秒 対 klogg 109.32秒(2.15倍)
UwView Pro:検索(索引あり) 14.3秒(klogg の約9倍) 6.47秒(klogg の 8.6倍)

7月は外付け USB ドライブ(読み出し 0.41GB/s)、最新の値は外付け USB SSD で測ったので、秒数どうしではなく、klogg との倍率で見てください(どちらも Mac・cold・klogg 24.11.0)。最新の値は、無料版が v1.6.6(2026年9月)、Pro の検索が v1.7.3.1(2026年9月28日)の実測です。コマンドの uvp は、v1.9.0 で ripgrep の 2.56倍(3GB の1本・30項目の総合・Mac)です。詳しくはベンチマークとv1.9.0「Full Spectrum」の記事。

以前、大容量テキストビューア UwView と業界標準のログビューア klogg の機能比較表を公開しました。ルールは一つ、「負けている行も全部載せる」。あの表は無料版(UVF)v1.0.0 時点のものでしたが、その後 v1.1 → v1.1.1 で「負け表」の行をいくつも埋めました。

そこで今回は、Ver1.1.1 時点の完全版として、klogg・無料版 UwView(UVF)・**上位版 UwView Pro(UVP)**の3列で、項目はそのままに状況だけ最新化した表を出します。相変わらず、klogg が勝っている行も隠しません。なお UwView Pro は発売中(全OS対応:Windows/macOS/Linux・買い切り/月額プランあり)→ https://uvp.y42u.net/pro/ 。

【追記 2026-08-26】Ver1.3.1 で「負け表」の検索の行が逆転しました

本文の表は Ver1.1.1 時点の記録としてそのまま残します。その後 v1.2〜v1.3.1 で変わったのは次の点です。

  • Boolean 式検索(AND/OR)——表では klogg 🔶/UwView ❌ でしたが、v1.3.0 の Drill-down 検索(UVP)で立場が入れ替わりました。検索結果の中をさらに次の語で絞り込む方式(最大8段・段ごとにタブ表示・段ごとに前後±N行)で、kloggのBoolean検索が「1行の中のAND/OR」なのに対し、Drill-downは近接する複数行にまたがる共起を絞り込めます。実測では全米OpenStreetMap 258GB・45億行から New York(100,492件)→Central Park(226件)→coffee_shop(3件)まで2回の絞り込みで到達しました
  • Sequence 検索(v1.3.0・UVP)——「w1→w2→w3 がこの順序で現れる流れ」だけを抽出する新モード。Elastic EQLのsequence/Splunkのtransactionに相当する検索を、サーバー投入なしにローカルの巨大ファイルへ直接かけられます。kloggに対応機能はありません
  • どちらも右クリックの History(絞り込みの経路) で、どのヒットからどう絞ったかを行番号付きで辿れます
  • 無料版(UVF)は従来どおり単段検索+前後±1行です(多段検索のUIは表示され、Proライセンスで有効になります)

詳細: Drill-down検索の解説/Sequence検索の解説。
表のその他の行(QuickFind・Follow連動検索・per-file状態復元・流通・実績など)は本記事時点から変わっていません。変わったら、また追記します。

【追記 2026-08-29】「実績・ユーザー基盤: これから」は、事実として不正確でした

本文の表に「実績・ユーザー基盤 / UwView: 🔶 これから」と書きました。これは誤りです。

2026年8月、Vector からの定期通知で、同じ作者が2006年5月に公開した UwView 0.6 が、いまも公開中であることが確認できました(作者番号 PA028504・作品番号 PS398984)。累計ダウンロード数 12,657。 当時の紹介文はこうです——「5000万行まで表示可能な高速テキストビュワー」。

  • 2006年 UwView 0.6 ── 5,000万行
  • 2026年 UwView Pro ── 4,509,830,821行 / 258.68GB を実測

20年で90倍。 同じ作者、同じ名前、同じ問題意識の系譜です。

ただし、ここも正確に書きます。12,657ダウンロードは前身(2006年版)の実績であって、現行版の実績ではありません。 現行版は2026年にGitHubで公開したばかりで、そのダウンロード実績はまだこれからです。したがって訂正は「これから」→「前身は20年前から、現行版はこれから」であり、表の記号(🔶)は変えません。

そして klogg の「glogg系10年超」は、現在も継続的に開発・配布され続けている実績です。20年前に一度公開してそのまま止まっていたものとは、性質が違います。この行が klogg 優位であることは変わりません。

前身の登録ページ(2006年のLZH版)は、2026年10月に作者の申請で削除しました(削除時点で累計 12,666 ダウンロード)。現行版は Vector の新しいページ と GitHub から。

記号: ✅=あり / 🔶=一部・限定 / ❌=なし(→今後の候補) / —=対象外。基準: klogg 24.11.0、UVF v1.1.1 + UVP 開発版。


1. 性能・コア(UwView が優位な領域)

機能 klogg UVF 1.1.1 UVP 1.1.1
巨大ファイルの即時オープン(索引前に全域閲覧) ❌ 完了まで先頭のみ ✅ ページモード即表示 ✅ 同左
索引の永続化(開き直しが一瞬) ❌ 毎回再索引 ❌ 毎回再構築 ✅ .uwvz(数ms〜)
圧縮キャッシュ経由の高速検索 ❌ ❌ ✅(klogg比 3〜9倍)
アーカイブ運用(元ファイル削除・約1/9保管) ❌ ❌ ✅ チェックサム保護
日本語文字コード自動判定(SJIS/EUC-JP) ❌ 手動選択 ✅ 自動+手動切替 ✅
検証済み最大規模 〜十億行級(公称) 8.9億行/51GB 実測 同左
ブラウザ(WASM)版 ❌ ✅(おまけ) —
UI 日英切替 ❌ 英語のみ ✅ ✅

「巨大ファイルを即開いて全域を動ける」体験は UVF/UVP が明確に優位で、Pro は開き直し・検索・容量でさらに桁違いです(実測はこちらの記事)。

2. 検索・フィルタ・色分け(v1.1 / v1.1.1 で大きく前進)

機能 klogg UVF 1.1.1 UVP 1.1.1
正規表現検索 ✅ ✅ literal/regex ✅ +icase高速パス
検索結果の別ビュー表示+本文ジャンプ ✅ 下部ペイン ✅ ポップアップ(自動表示) ✅ タブごと
結果の前後±N行(文脈) ❌ ✅ ±1 ✅ ±64(v1.1.1 当時は ±1000)
結果の別ファイル保存(元行番号付き) ❌ ✅ ✅
マッチのハイライト+ミニマップ分布 🔶 マッチ強調のみ ✅ ミニマップ+クリックジャンプ ✅
複数キーワードの色分けハイライタ ✅ ✅ v1.1(32色・regexキャプチャ・同梱プリセット7種・.uwvhl入出力・タブ別) ✅ 同左
選択語の右クリック即着色(クイックカラーラベル) ✅ ✅ v1.1.1(右クリック→色・3段階の語選択) ✅
定義済みフィルタ/検索履歴の保存 ✅ ✅ v1.1(履歴50・★保存) ✅
ビュー内インクリメンタル検索(QuickFind, Ctrl+F) ✅ 🔶 検索の「次へ/前へ」で概ね代替可 🔶 同左
Boolean 式検索(AND/OR) 🔶 regexで代用 ❌ ❌

v1.0 で klogg 優位だった「ログ解析の道具箱」——色分けハイライタ・検索履歴・クイック着色——は、v1.1 と v1.1.1 でほぼ埋めました。同梱プリセットは v1.1 の5種に、v1.1.1 で GeoJSON / KML を足して計7種です(詳細は v1.1 記事・v1.1.1 記事)。QuickFind は未実装ですが、検索の「次へ/前へ(< >)」でおおむね代替できるため優先度は下げています。

3. 表示・操作

機能 klogg UVF 1.1.1 UVP 1.1.1
マルチファイル・タブ ✅ ✅ D&D/複数選択 ✅
ブックマーク(マーク) ✅ ✅ トグル/前後/ミニマップ ✅
行選択(ドラッグ)→ copy/save 🔶 ✅ v1.1 ✅
矩形選択・矩形コピー ❌ ❌ ✅ v1.1(Pro限定)
行番号表示 ✅ ✅ ✅
Scratchpad(base64/JSON/XML整形の作業窓) ✅ ❌ →候補 ❌
折り返し表示 ✅ ❌ →候補 ❌

4. 監視(Tail)・運用(残りの klogg 優位)

機能 klogg UVF 1.1.1 UVP 1.1.1
追記追従(tail -f 相当) ✅ Followモード ✅ 増分索引+自動スクロール ✅
セッション復元(前回のファイル群を再オープン) ✅ ✅ v1.1.1(前回スクロール位置付近まで) ✅ v1.1.1
最近使ったファイル・お気に入り・スタート画面 ✅ 最近使用 ✅ v1.1.1(最近15・★お気に入り) ✅
Follow 中の検索結果の自動更新 ✅ ❌ →候補(優先度高) ❌
ファイルごとの状態復元(マーク・エンコード・Follow) ✅ ❌ →候補(per-file) 🔶 索引は永続・マーク等は❌
ログローテーション・切り詰め対応 🔶 ❌ ❌

「作業の再開」まわりは v1.1.1 のセッション復元・最近使ったファイル・お気に入りで大きく埋まりました。残るのは Follow 連動の検索自動更新と、**ファイル単位のきめ細かい状態復元(per-file)**です。

5. 配布・エコシステム(klogg の総合力が効く領域)

項目 klogg UVF 1.1.1 UVP 1.1.1
価格・ライセンス 無料・GPL(OSS) 無料・PolyForm Internal Use(ソース公開) 有償(商用・発売中)
対応OS Win/Mac/Linux Win/Mac/Linux +WASM Win/Mac/Linux
パッケージ流通(Homebrew/Chocolatey/winget 等) ✅ 豊富 ❌ GitHub Releases のみ →候補 ❌
OSシェル統合・ポータブル版 ✅(Win) ❌ →候補 ❌
実績・ユーザー基盤 ✅ glogg系10年超 🔶 これから 🔶
対応エンコーディングの幅(中韓・キリル等) ✅ Qt系で広い 🔶 UTF-8/SJIS/EUC-JP/UTF-16 →候補 🔶

流通と実績、対応エンコーディングの幅は、今も klogg が明確に上です。ここは一朝一夕には埋まらない領域なので、正直にそのまま残しています。


v1.0 → v1.1.1 で埋まった行・残っている行

  • 埋まった(klogg 優位 → UVF も ✅): 複数キーワードの色分けハイライタ、選択語の右クリック即着色、検索履歴・定義済みフィルタ、行選択→copy/save、セッション復元、最近使ったファイル・お気に入り。
  • 残っている(klogg 優位のまま): Follow 中の検索自動更新、ファイルごとの状態復元(per-file)、QuickFind(検索の次へ/前へで代替可)、Boolean 式検索、Scratchpad、折り返し表示、パッケージ流通・OSシェル統合、実績・エンコーディングの幅。

残りの項目は、隠さず GitHub の Issue(ロードマップ) に並べて公開しています。上から順に、klogg をそのまま真似るのではなく「自分が使いやすい形」に設計して埋めていきます。

まとめ

  • 性能・巨大ファイル体験は引き続き UVF/UVP が優位。UVP はさらに桁違い(永続索引・圧縮検索・1/9保管)。
  • ログ解析の道具箱は v1.1/v1.1.1 で色分け・クイック着色・検索履歴・復元系を実装し、klogg との差はかなり縮まりました。
  • 残る klogg 優位は Follow 連動検索・per-file 状態復元・流通・実績など。これらは公開ロードマップで順次。
  • 用途がログ解析の定常業務で、流通・実績を重視するなら今も klogg は堅実な選択。巨大ファイルを速く開いて読む・日本語ログを自動判定・色で追う、なら UwView をどうぞ。無料です。

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出典

  • klogg 公式ドキュメント https://github.com/variar/klogg/blob/master/DOCUMENTATION.md
  • amru195704/UwView(GitHub) https://github.com/amru195704/UwView
  • 今後の機能追加候補(Roadmap・Issue) https://github.com/amru195704/UwView/issues/1

開発者より: アプリ・Kindle本・公開プロジェクトの一覧は GitHub: amru195704 にまとめています。


お願い
本記事の情報は参考目的で掲載しており、正確性・完全性を保証するものではありません。機能の有無は各バージョン時点の確認であり、今後のアップデートで変わる可能性があります。誤記・不正確な情報がございましたら、コメント欄よりご指摘いただければ、確認のうえ修正いたします。

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